中央銀行バンク・ネガラは5月15日、2013年第1四半期(1-3月)の国内総生産(GDP)成長率が4.1%になったと発表した。
前期(2012年第4四半期)のGDP成長率(6.5%)を下回る結果となった。外需や製造業が減速したが内需の成長に支えられた。
国内需要は8.2%成長となり、前期の7.8%成長を上回った。民間消費は7.5%の堅調な成長を記録した。今年1月に導入された最低賃金制度により民間の収入が増加したこと、労働市場の状況が好調であったことが影響した。公共消費は0.1%成長し、前期の1.2%成長からは減速した。
製造業は外需の減速により0.3%となり、前期の5.7%を大幅に下回った。石油製品・化学・ゴム・プラスチック製品が減少した。また鉱業は、原油生産が減少したため1.9%のマイナスとなった。
サービスセクターは、卸売・小売・貿易・金融・保険が好調だったことから5.9%の成長となった。建築セクターはインフラプロジェクト拡大により5四半期連続で成長し、14.7%と高い成長を維持した。農業セクターはパーム油やその他の農業、漁業に支えられ6.0%となった。
中銀は今後のマレーシア経済の成長について、民間セクターの拡大が引き続き見込めること、公共セクターに支えられ内需が今後も成長を牽引すると見込んでいる。世界的な成長の下振れリスクは今後も続くが、域内貿易の成長が高まると予想している。