ロッキード・マーチンは5月13日、アリゾナ州ユマの試射場にて、米国ミサイル防衛局(MDA)と共に実施した、プロトタイプの空中発射延長中距離弾道ミサイル(eMRBM)ターゲットのテストに成功したことを発表した。
このテストでeMRBMのプロトタイプターゲットは、アメリカ空軍のC-17のカーゴベイより2万5000フィートの高度から投下された。そしてシステムのパラシュートが開き、試作機は無事に搬送投下システムから分離した。この試作機は推進装置を持たないミサイルターゲットのレプリカで、今年の終わりに予定されているeMRBMの初飛行の準備の為の、搬送投下システムと空中装置のテストに用いられた。
ロッキード・マーチンは米国ミサイル防衛局の、兵士達に現実的なシナリオでの弾道ミサイル防衛システムのパフォーマンスに対する経験を積ませる目的の為に、空中発射eMRBMターゲットを開発している。
「この新しいターゲットは、現実的な脅威を提供するようにデザインされ、それは作戦実行環境で遭遇する弾道ミサイルターゲットに対するミサイル防衛システムの開発にとって必要不可欠な要素である」とロッキード・マーチンのミサイル防衛システムの副社長兼、戦略とミサイル防衛システム代表のジョン・ホーリー氏は語った。
2013年の終わりに予定されているeMRBMターゲットのテストでは、今回のテストで使用されたようなレプリカではなく、実際に推進装置を装備したロケットのターゲットが使用され、ミサイル防衛システムはその弾道ミサイルを空中で迎撃することとなる。