WRCは5月2日、この日行われたラリーアルゼンチンの第1レグで、フォルクスワーゲン・ポロRのドライバー、セバスチャン・オジエがライバルのセバスチャン・ローブを抑えて初日のリードを奪ったことを発表した。
この日の順位は1位がセバスチャン・オジエ、2位が16.3秒遅れのセバスチャン・ローブ、3位がローブから1.8秒遅れのミッコ・ヒルボネンという結果だった。
チャンピオンシップ順位をリードするオジエとディフェンディングチャンピオンのローブの対決はこのラリーの大見出しだが、オジエは今日のオープニングラウンドを16.3秒リードという説得力のある流儀で終了した。
昨晩のスーパー・スペシャルステージに勝利したオジエは、木曜日のオープニングステージで最速タイムを記録し、チームメートのヤリ-マティ・ラトバラが率いる2位以下の集団から8.8秒のリードを奪った。
オジエは第3ステージでシトロエンDS3のダニ・ソルドの後方で行き詰まった時に、その半分のアドバンテージを失った。しかしそこからオジエは午後の2つのステージを続けて制し、再びリードを広げることとなった。
一方のローブはほとんど3ヶ月の間WRCから遠ざかった後、スピードを取り戻すのに多少の時間を要した。彼はオープニングでオジエより8.5秒遅かったが、ダンパーの調整をした後に自信を取り戻したかのように見えた。
しかしローブのオジエをキャッチしようとする努力は、午後の2つのステージでタイヤの選択を誤ったために徒労に終わった。午前中のドライで暖かいコンディションが繰り返されるというギャンブルに出たローブと彼のシトロエンのチームメートは、ミシュランのハードコンパウンドのオプションタイヤを選択した。
その午後のイベントで空は曇り、霧が立ち込め始めて第4・第5の両ステージで軽い雨が降り出すことで、ソフトコンパウンドを選んだオジエとラトバラに有利な展開となった。オジエは後に、この路面コンディションがタイヤのラバーをほとんど破壊するところだったことを認めたが、グリップにもがいたシトロエンの面々は彼等のオプションがもっと悪かったと感じた。
ラトバラはヒルボネンに22秒遅れの4位だった。このフィンランド人ドライバーは2つのステージで1秒速い最速タイムを出しながら、他の2つのステージで技術的な問題によりサイドブレーキが利かなくなるという不運に見舞われた。
ラトバラからほとんど1分遅れで5位となったのはエフゲニー・ノビコフで、このロシア人は第4ステージでマッズ・オストベルグが岩に衝突してリタイアとなった後、フォードをリードするドライバーとなった。