日野自動車は4月25日の取締役会で、白井芳夫社長が相談役に退き、市橋保彦副社長が社長に就任するトップ人事を内定した。岡本一雄会長も相談役になり、後任は市川正和副会長が昇格する。いずれも6月下旬の株主総会後の取締役会で正式に決める。
25日に都内で記者会見した白井社長は、「2008年の就任以来、リーマン・ショックや東日本大震災などかつて経験のない大きな変化があった。それらに対応するため、さまざまな施策をつくってきたが、軌道に乗り、実行段階に入ってきた。5年務め、65歳になるので若返りを図るうえでもいいタイミング」と、トップ交代の背景を説明した。
市橋副社長は「リーマン・ショック以来、白井社長は困難な局面のなかで、色々な構造改革を推進してきた。体質強化と(生産体制の見直しなど)構造改革の加速をリードするのが、私の役目」と抱負を述べた。
市橋副社長は1974年岐阜大工学部卒、同年トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。2003年に常務役員、米国の開発拠点社長などを歴任して08年トヨタ専務、12年から日野副社長。愛知県出身、61歳。