与党連合・国民戦線(BN)が16日に総選挙の候補者名簿を発表したが、若者を中心とした無党派層の受けを狙って若手の登用やスキャンダル色の強いベテランの排除による、フレッシュでクリーンな印象づけを重視した選定だったと受け止められている。
大物政治家では、汚職疑惑がささやかれた与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)元婦人部長のシャリザ・アブドル・ジャリル前女性家族共同体開発相、マレーシア華人協会(MCA)のン・イェンイェン党首補(観光相)、言論の自由に対する批判的言論のライス・ヤティム情報通信文化相、愛人問題で叩かれたチュア・ソイレックMCA党首が候補者から漏れた。他にも長期政権により「グレー政治家」とみなされているマラッカ州のモハマド・アリ州首相が、下院議会に配置転換となった。
並行して野党が政権を掌握している州を中心に新人登用も強化され、特に注力するセランゴール州では80%、ペナン州では3分の2、ケダ州では半数で新人候補を擁立した。最年少はペラ州議会選に出馬する25歳のダニエル・ワー・ワイハウ氏(MCA)で、ペナン州議選でも31歳のロー・ジエシェン氏(人民運動党=ゲラカン)の擁立を決めた。