2013年3月7日(木)、8日(金)、PCCJ(ポルシェ カレラ カップ ジャパン)の2013シーズンに先駆けた合同テストが富士スピードウェイで開催された。
このテストには、今季を戦う16台の内13台が参加し、2日間にわたる4セッションを精力的に走り込んだ。
まずは木曜日。初日のトップはゼッケン33番Ogino Tetsuoの第2ドライバーとして参加したプロレーシングドライバー、高木真一がコースレコードに0.6秒まで迫る1分44秒611という好タイムをマークする。2番手は、若手ルーキーのゼッケン78番近藤翼。「ハコのレーシングカーは初めて」と語る近藤は、正規販売店チームのIMPROVE RACINGからPCCJデビューを飾る。
3番手を獲得したのは、こちらもルーキーのゼッケン7番星野敏の第2ドライバー、同じくプロの藤井誠暢だ。続いて、ゼッケン32番飯田太陽、ゼッケン19番永井宏明。昨年ジェントルマンクラスのチャンピオンとなった永井は、今季からチャンピオンクラスに転向してシリーズを戦う。
このクラスには近藤をはじめ、もうひとつの正規販売店チームBright Motorsportから参戦するルーキー、ゼッケン12番小河諒、今季のPCCJ育成ドライバーとしてGARMIN PORSCHEを駆る同じくルーキーのゼッケン14番川端伸太郎。そして昨シーズンも好成績を残したゼッケン25番神取彦一郎ら強豪がひしめき合う。
日も変わり2日目。トップタイムは、初日10番手タイムだった川端だ。2番手には初日から好調の飯田。「シーズンオフにまじめに練習しました。32号車、33号車の2台体制で、データを共有できている部分がタイムに大きく現れました」と話す。その言葉通り、GTドライバーたちのタイムに迫る1分44秒742を刻み、今季のチャンピオンクラスをさらに面白くするひとりであることをアピール。
小河、永井、近藤らも僅差で続き、彼らもチャンピオンクラスの主役になり得る存在感をしっかりと示した。中でも小河は、「同世代の若手2人には絶対に負けたくありません。またレベルの高いドライバーは他にも多いので、最初は胸を借りて勉強させてもらいつつも、最終的にはその中で1番になれるよう努力します」と気合を見せた。
一方で、昨年のジェントルマンクラスの覇者、永井は、「今回のテストではアンダーステアを消すことができずに苦労しましたが、シーズンがスタートしたらチーム一丸となって優勝を狙いたいです。このクラスは誰もが手ごわい。その中でどこまでやれるかも楽しみ」とチャンピオンクラス参戦に向けて今季の抱負を語る。
今季は、何よりメンバーの入れ替えが多かったことが大きなトピックス。ルーキーは先に紹介したドライバー以外にも、S耐で活躍するゼッケン10番川口正敬やGT3カップチャレンジジャパンからステップアップしてきたゼッケン27番眞野壮一郎など5名を数える。さらに、過去にシリーズ参戦経験のあるゼッケン23番藤田宗もふたたびレギュラー参戦を果たすようだ。
若手とベテランドライバーによる世代を超えた戦いに加え、カレラカップルーキーの加入とその成長によって勢力図がどう変化 していくのか。見所満載のPCCJ開幕戦の舞台は、スーパーGTの併催となる4月6日(土)、7日(日)の岡山国際サーキット。今回の合同テストに参加した13台に、ゼッケン8番櫻井澄夫、ゼッケン21番高田匠、ゼッケン24番GOmaxの3台が加わり、いよいよシリーズがスタートする。