「スマートエネルギーWeek2013」(2月27日~3月1日)でユニークなプレゼンテーションをしたのが住友軽金属工業だ。アルミ製のバイオリンとチェロによる演奏を行い、来場者がその音色に驚嘆していた。
「弦以外はすべて当社のアルミを使っており、山口県の職人がアルミの薄板をハンマーで叩いてつくったものなんです。しかも、きれいな音色を奏でることができるので、本当に技術力の高さを感じます」と同社関係者。
製作者は山下工業所(本社・山口県下松市)の職人で、新幹線など鉄道車両の部品をつくっている。それも10メートルを超える先頭構体から、数センチ程度の部品まで多岐にわたる。同社の部品がなければ、新幹線はあのスピードでは走れないとまで言われているほどだ。
バイオリンとチェロはその新幹線に使う同じアルミ素材を、切って、叩いて、そして溶接して製作。もちろん金型は使っていない。まさしく職人の技術を結集したもので、その出来映えに誰もが感心させられていた。