関西国際空港、着陸料などを引き下げ…航空会社の拠点化を促進

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関西国際空港、着陸料引き下げ
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新関西国際空港は、2013年度から国際線の着陸料を5%引き下げるなどの料金戦略を発表した。

経営効率化による原資を活用、マーケット重視の価格設定で空港関連コストを引き下げることで、航空会社の拠点化・需要拡大を促進する。

2013年度夏季スケジュールから2014年冬季スケジュールまで、国際線の着陸料は現行の1トン当たり2090円から1990円に5%引き下げる。

国際線、国内線の増量割引も拡充する。具体的には国際線や国内線、航空会社、スケジュールごとに期間中、増加した着陸増量について初年度80%、2年目50%、3年目30%の割合でそれぞれ割引となる。

また、深夜早朝割引も拡充する。午前1時から5時59分までに着陸する国際線、国内線の着陸料を50%割引とする。

この結果、B777-200型機(276トン)の着陸1回当たりの着陸料は、現行の58万円から5%引き下げで55万円、増量割引の初年度80%割引が適用されると11万円となる。

成田国際空港の場合52万円、中部国際空港が46万円、韓国の仁川国際空港の約21万円、香港国際空港の約23万円と比べて割安となる。

手荷物取扱施設(BHS)使用量も2013年夏季スケジュールから、席数に応じた多段階の料金設定に見直す。現在は101席以上なら国内線が4万3200円、国際線が11万8800円で同一料金。101席以上200席の国内線が3万4560円、国際線が9万5040円、201席以上300席までの国内線が3万7440円、国際線が10万2960円、301席以上400席までの国内線が4万0320円、国際線が11万0880円、401席以上の国内線が4万3200円、国際線が11万8800円となる。

ボーイング737-800型(144席)の国際線の場合、現行の11万8800円から9万5040円に20%割引となる。

新しい料金制度による試算では、A320(77トン/144席)の国際線の場合、着陸料とBHS使用量を合わせた合計が現行27万9730円だが新料金では24万8270円に軽減される。増量割引が80%(初年度のみ)が適用されると12万5686円と半額以下となる。

6月1日以降、航空保安対策を維持・充実するため「旅客保安サービス料(PSSC)」を導入、国際線で出国する利用者1人当たり300円を徴収する。

一方、伊丹空港では、周辺地域での環境負荷低減を目指して低騒音機材への代替えを促進する料金に改定する。B737やA320、B738などの低騒音機は着陸料が割安となる。

《レスポンス編集部》

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