豊田通商は2月28日、自動車関連などの事業拡大を目的に、インド・グジャラート州アーメダバード市に、日本の大手商社として初めてインド現地法人の事務所を設立した。
新事務所は、邦人(兼務)および現地社員数名の体制から事業を開始し、グジャラート州に進出する日系企業を中心とした取引先の事業立上げ、サプライチェーン構築とマーケティングを支援する。
インド北西部に位置するグジャラート州は、産業インフラが整備されており、州政府が投資誘致に積極的で、日系自動車メーカーのマルチ・スズキが工場用地取得を発表するなど、今後、自動車部品産業の集積が見込まれている。
豊田通商は、インドにおいて、2007年にバンガロールに現地法人を設立。自動車関連としては1999年より自動車部品の加工・物流事業を開始するなど、製造から販売まで機能を拡充してきた。今回、自動車分野の事業を強固にするため、インド第5の自動車生産拠点として発展が見込まれるアーメダバード市に事務所を開設する。
新事務所の開設により、既存のインド南部、北部拠点との相互部品・原材料供給体制を構築するとともに、資金調達・加工・物流・倉庫機能といった現地でのバリューチェーンを構築。また事務所スペース提供などのサービスを行うことで、グジャラート州へ進出する自動車部品会社への事業支援を強化する。