ホンダは鉄とアルミを結合する技術を開発したと発表した。まず、2013年3月に米国で発売するアキュラの新型『RLX』のドアに採用する。この技術を使うと従来の鉄製ドアに比べて17%、約11kg軽量化できるとしている。
開発責任者を務める本田技術研究所の田野口健一研究員は「コンセプトとしてはドアなどの外板を軽くすると重心が真ん中に集まって操縦安定性が増すメリットがあるが、今回は動力性能を上げるための原資」と明かす。
というのも「実際(の軽量化は)は11kgなので、車の総重量1.5tに対し、それほど大きな効果があるかといわれるとそれほどでもない。ただ今回の『RLX』でいうとPAWS(プレシジョン・オール・ホイール・ステア)など動力性能を上げるための色々な周辺技術を取り込んでいて、それを入れるためにボディ剛性を上げたり、新たなシステムを追加するためにウェートを使っている。このため、この11kgというのは、ウェートを上げずにやるための原資としての意味づけが大きい」わけだ。