土星の衛星、タイタンの湖の反射

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タイタンの日の出
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2月4日、NASAはカッシーニ宇宙船によって撮影された土星の惑星、タイタンの日の出のイメージを公開すると共に、フランスの科学者達が発表したタイタンの湖ができるプロセスに関する論文の概要を紹介した。

このイメージはカッシーニ宇宙船の可視及び赤外線マッピング・スペクトロメーター(VIMS)によって取得されたもので、日の出の明かりが湖に反射し、スモッグの大気層を通して鏡面反射として知られる眩い光を見ることができる。

今週行われたナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスで、フランスのシャンパーニュ=アルデンヌにあるランス大学のチームの科学者達がカッシーニのデータを分析し、その後ESAのホイヘンス・プローブからのデータと比較することで得た結論を元にした論文を発表した。

それによると、タイタンのトレードマークである赤茶色のスモッグは、窒素とメタンの分子が太陽からの放射線を受けることによって起こり、イオンが混合された濃霧を作り出す。有機的分子の衝突とイオンは分子がより大きくなることを手助けし、より複雑な煙霧質となる。

大気の低い層でこれらの煙霧質はぶつかり合って凝固し、同時に中性の粒子と関連し合う。そして最終的に、それは炭化水素の雨をタイタンの表面にもたらし、湖や水路、砂丘を生み出すに至る。

《河村兵衛》

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