土星の輪は土星の影にあたる方向から見たとき、どのように見えるのか。
地球から見た時、我々は通常土星の輪を太陽がリングの輪を照らすのと同じ方向から見ることになる。人によってはこれを明るい側と呼ぶかも知れない。
現在土星を周回している探査機カッシーニによってこの8月に写されたこのイメージにおいて、太陽はリング面の反対側、カメラの後方にある。この視点は、太陽系の最も素晴らしいリング組織の息を呑むような眺めを見せてくれる。
奇妙なことに、土星の輪は写真のネガのような正面像を持っている。例えば中央の暗い帯は、実際には普段は明るいBリングである。異なる角度から撮影されたリングの明るさは、リングの厚さとリングの素子の密度を示す。
画面左上にあるのは土星の月「テティス」で、この画像では小さく発見が困難だが、土星の輪の全ての質量よりかなり大きな重量を持つ。