【新聞ウォッチ】インド大財閥、タタ会長の「退き際の美学」

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年12月25日付

●安倍内閣経済を重視、財務・金融麻生氏、経産・茂木氏、あす発足(読売・1面)

●中国2300キロ高速鉄道、北京-広州8時間、あす全線開通(読売・2面)

●インド・タタ会長引退、英高級車・欧州鉄鋼大手、買収で拡大、世界最安車も売上高20年で20倍、後継は脱世襲の若手(朝日・4面)

●人気のNBOXホンダ一部改良、エンジン性能が向上(朝日・4面)

●英語は経営者の自伝で学ぶ、本田宗一郎氏ら15人、教科書に(産経・9面)

●高速道補修3兆円捻出、債務完済を10年延期、国交省検討、「50年に無料化」後退(日経・1面)

●訃報・大木島巌氏、元日野自動車会長、元トヨタ自動車副社長(日経・31面)


ひとくちコメント

インド最大の財閥であるタタグループのトップに20年あまり君臨したラタン・タタ会長が75歳の誕生日を迎える28日に引退するという。きょうの朝日が報じているが、海外企業の経営者の引退を経済面のトップ記事で取り上げるのも異例である。

ただ、タタ会長が積み上げた功績の記事を読むと、納得する。英高級車ブランドのジャガーやランドローバー、欧州鉄鋼大手コーラスなど、積極的に企業買収を進め、グループの売上高を20倍以上に増やしたという。「世界最安車」の「ナノ」の開発も主導したことでも話題になった。

一方、後継にはタタ家の出身ではない若手経営者のサイラス・ミストリー氏に抜擢、世襲が一般的なインドの財閥に新風を吹き込んだ。「汚職がはびこるインドにあって清廉な人柄で知られる」(朝日)としている。

タタ氏は最近、インドのPTI通信のインタビューで「グループのビジネスにはもう関わらない。(大株主として)収益には関心を持ち続けるけどね」と語っている。アジア情勢に詳しい人に聞くと「インドの財閥は私腹を肥やすよりも社会貢献を優先させる」そうだ。賢い経営者は去り際、散り際、別れ際も潔い。

《福田俊之》

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