富士通研究所は、従来の約2倍以上の広範囲を測距可能な3次元広角レーザーレーダーを開発した。
自動車を駐停車する際の後方運転支援システムとして、超音波センサーなどがすでに商用化されているが、検出角度が狭いため、車両周辺の状況を広範囲に測距するには複数のセンサーが必要となっている。今回、同研究所は、レーザーを広角に出射するための走査角度拡大レンズと、広範囲を高速に測距する高速多点レーザー走査システムを開発。水平・垂直とも、従来の約2倍となる約140度の測距を実現した。
これにより、少ないセンサー数でより広範囲の3次元測距を行えると同時に、高度な後方運転支援システムを構築することが可能となる。また単に車両周辺状況を表示する車載カメラとは異なり、ドライバーに対しては、事故が起きやすい後方発進時や苦手意識のある後方駐停車時に、対象物までの異常接近などを検知、警告するシステムを提供することができる。