気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年10月3日付
●内閣支持上昇34%、田中文科相「評価せず」51%、本社世論調査(読売・1面)
●ホンダ、家庭ガス発電機、震災後,需要高まる(読売・8面)
●シーテック開幕、スマート家電主役に、テレビの存在感低下、異業種トヨタ初出展(読売・9面)
●MS、トヨタに業務効率化支援、世界最大規模(毎日・8面)
●シェールオイル事業化にらみ、秋田で試掘開始、国内初推定埋蔵500万バレル(東京・2面)
●三井住友アセット、トヨタ系を吸収へ(東京・7面)
●カローラ全量現地生産、トヨタ為替リスク回避、主力車、ホンダも移管加速(日経・1面)
●三菱自,170人中途採用、今年度EV開発加速へ7割増(日経・10面)
ひとくちコメント
新たなエネルギー資源として注目を集めている「シェールオイル」の生産に向けた試験採取が国内でも始まった。石油開発大手の石油資源開発が秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で、シェールオイルを採掘する実証試験に着手したもので、国内での採掘は初めてという。
きょうの紙面でも東京などが大きく取り上げているが、シェールオイルは、シェール層と呼ばれる地下の硬い岩盤に含まれる原油の一種で、すでに採掘技術が進んだ米国などでは生産が本格化している。
国内でも秋田県内に所有する油田3か所の岩盤層で、このオイルの存在を確認。埋蔵量は500万バレルとも推定されており、「秋田県全体では国内での年間石油消費量の1割弱にあたる1億バレルを上回る可能性もある」(東京)ともみられている。
開発コスト高など事業化するまでには解決しなければならない多くの問題も含んでいるが、生産が軌道に乗ればエネルギー自給率の向上につながるとの期待もある。最近は与野党間の政権争いなど内向きの暗くなるニュースが際立つ中で、シェールオイルの試掘開始は、久々に夢のある明るい話題である。