トヨタ自動車の伊地知隆彦・取締役専務役員は8月3日の第1四半期決算の発表会見で、2012年3月期まで4期連続の営業赤字となっている単独決算について「13年3月期は何が何でも黒字を達成したい」と強調した。
同社の単独業績はリーマン・ショック後の09年3月期から前期まで4期連続の赤字となっており、円高や震災などの影響があった前期は約4400億円に膨らんでいた。
同日発表した今期の第1四半期業績では、国内販売の大幅増や原価改善などにより188億円の黒字を確保した。四半期ベースでの黒字は08年の第2四半期(7-9月期)以来、実に15期ぶりとなった。
ただ、現時点の13年3月期の単独決算予想では700億円の営業赤字を見込んでいる。伊地知専務によると、震災の影響等を除いた前期の実質赤字は3700億円であり、今期700億円まで赤字が圧縮されると「ネットで3000億円の改善」となる。
原価改善や輸出車両の価格引き上げなど、円高対策の一層の徹底により、第2四半期以降も黒字を確保し、通期での黒字転換を狙っていく構えだ。