ホンダが東京モーターショー11に出品するコンセプトカー『AC-X』をサイドから見ると、2つのかたまりが交錯しているようなデザインとなっている。
ホンダ技術研究所四輪R&Dセンターデザイン開発室第1ブロック1スタジオの中村啓介さんによると、「これは、もともとクルマが持つガソリンエンジンのダイナミックな走りと、もうひとつは新技術であるハイブリッドやEV走行という継ぎ目のないスムーズな走りをイメージして、それをひとつのクルマで表現したのです」という。
また、前後で噛み合わせるようにしたのは、走りの楽しさということを大事にしたかったからだとする。その理由として「上下に重ねるようにすると、ミニバンなど昔からあるようなクルマになりがち。今回はよりダイナミックに組み合わせたいということで、斜めに横切るような立体の交錯を表現しました」。
このデザインを形にするにあたって中村さんは、「クルマが持っている普遍的な魅力として、ワイドなスタンス、特に張り出したフェンダーや、タイヤがしっかり見える、タイヤから立体が始まっているような構成というのを意識しました」と話す。
また「より快適な室内空間もテーマのひとつなので、その伸びやかなキャビンを走りのフォルムで包んだデザインとなっているのです」と述べた。