2011年10月28日、東京品川にて、史上初となる全国交通安全市民会議「グッドストリーム・サミット」が開催され、150人を越える参加者が全国から集まった。
サミットの発端は、「思いやりを増やすことで交通事故を減らす」をコンセプトにした「東京スマートドライバー」プロジェクトにある。
放送作家の小山薫堂氏を発起人とする同プロジェクトは、2011年9月の時点で一般賛同者5万人を突破し、賛同パートナーは116社/団体に拡大。そのプロジェクトに触発され、東京だけでなく全国各地での「ご当地スマートドライバー」を生み出すほどになったのだ。そして、活動の広がりのひとつの成果として、ここに全国大会が開かれることになった。
「東京スマートドライバーは、もともと首都高速の交通安全から始まりましたが、全国の方が賛同いただいたことで活動が広がってきました。そこで、交通安全の根底に立ち返り、コンセプトを見直しました。そこで出た答えが、首都高速だけを走る人もいないし、逆に地方の人でも首都高速を走る可能性はある。つまりすべてのドライバーにスマートドラバーが適用できるようにと考えました」と事務局は、全国大会開催の経緯を説明する。
サミットでは、千葉工業大学の赤羽弘和教授の基調講演やスマートドライバーの発起人である小山薫堂氏のスピーチだけでなく、5人ほどの初対面の人同士でグループを作ってのワークショップも行われた。
ワークショップのテーマは、事故削減アイデアのグッズというものであった。
「実は初対面の人同士のディスカッションで、しかも20分という短い時間で、どれだけのアイデアができるのか心配していました。なので、発表は5組くらいを想定していたのですが、実際は参加した約20組すべてが挙手するほど、非常に盛り上がりました。高いモチベーションを持った人たちが集まったなと感じています。交通安全という硬い話ですが、それでもポジティブに明るく楽しくしていこうという人がたくさんいらっしゃるという手応えを感じています」と事務局は盛況に終わったサミットをふり返った。