【MotoGP日本GP】決勝…ペドロサ、スーパーハッピーな勝利

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MotoGP日本GP表彰台
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  • ペドロサ(#26、MotoGP日本GP)
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MotoGP第15戦日本GPの決勝レースが2日、ツインリンクもてぎで行われ、アクシデント多発のドラマチックな24周を制して優勝したのはダニ・ペドロサ(ホンダ)、今季3勝目を飾った。

それまで雲に覆われていた空から、少しだけ日光が差し込み、気温が上がってきたように感じた。爆音と共に各車がコース上に現われると、選手紹介のアナウンスが流れる。

スタートは、ポールポジションのケーシー・ストーナー(ホンダ)が最初に第1コーナーに進入する。背後に第1列4番手スタートのペドロサ、さらにアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ホンダ)、マルコ・シモンチェリ(ホンダ)らが続く。

2番手グリッドのホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)はスタートに失敗、3コーナーでバレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ)、ベン・スピース(ヤマハ)の3台が絡むアクシデントとなる。

ロッシは転倒し今季初のリタイヤ、スピースはコースアウトして最後尾へ、ロレンソはなんとか持ちこたえるがやはり順位を落とした。ロッシは昨年までヤマハで活躍していただけに、彼の走りを楽しみにしていたファンが多く、スタンドからは大きなため息が出た。

ストーナーは2周目から速いペースを刻む。しかしリードを確保しつつあった4周目、前輪のブレーキが一時的に不能になりコースアウトしてしまう。ストーナーは体勢を立て直しコースに復帰したが7位に。このシーンもロッシのリタイアと同様に観客席が揺れた。

直後、3位争いをしていたニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)もコースアウトする。さらにシモンチェリとドヴィツィオーゾには、ジャンプスタートにより、6周目にライドスルーが課せられる。ドヴィツィオーゾはトップ走行中だった。

これでコースはペドロサの勝利のために解放された。当初はロレンソのプレッシャーを感じてペースを上げ、11周目にファステストラップを記録し、リードを確実にする。

ペドロサがフィニッシュラインを最初に通り過ぎた時、2位ロレンソとの差は7秒となっていた。3位は18秒差でストーナー。ストーナーはコースアウトから3位にまで復帰、ランキングをリードするには充分な点数を獲得した。以下シモンチェリ、ドヴィツィオーゾ、スピース、ヘイデンの順。上位7人のうち、コースアウトもペナルティもアクシデントもなかったのは優勝したペドロサだけだった。

「スーパーハッピーだね」とペドロサは喜ぶ。今回の勝利にはいろいろと喜ぶ理由があるのだ。「レプソル・ホンダHRCのもてぎでの勝利は初めて。私個人も、もてぎでは125ccと250ccクラスでは優勝したことがあるが、MotoGPでは初めてだ」。

「レース序盤はストーナーとドヴィが不思議なぐらい速かった。2人が後退して私が先頭になったけど、すぐ後ろにロレンソがいたから攻めて行ったよ。毎周回プッシュした。これまでのもてぎではいい結果も悪い結果もある。ひどい怪我もあったから、MotoGPで優勝できたのは本当にうれしい」

当日、一番の声援を集めていたのは青山博一(ホンダ)。レースでは、ハプニングを避けることはできたが終盤のペースがあがらずに9位。シングルフィニッシュは今季8度目だ。秋吉耕祐(ホンダ)は12位、伊藤真一(ホンダ)は13位だった。なおカレル・アブラハム(ドゥカティ)は前戦アラゴンGPのクラッシュでの脳しんとうの影響が残っており、出走を取りやめた。

MotoGP日本GPは日本人選手が3名も出場したというだけでなく、序盤から終盤まで見所が多く、エキサイティングなレースだった。シーズンランキングは、ストーナーの1位は変わらないが2位ロレンソとの差は40ポイントに縮まった。残すは3戦だ。

《佐藤隆博》

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