川崎重工業は、大阪ガス、大阪市、大阪府とともに大阪市環境局ごみ焼却大正工場で発生する低温排熱を工場内で有効利用するとともに、ごみ焼却熱を近隣コミュニティで有効利用する「ごみ焼却工場等の都市排熱高度活用プロジェクト」が経済産業省の「2011年度次世代エネルギー技術実証事業」に採択されたと発表した。
大正工場では、現在もごみ焼却熱を活用して発電しているが、これまで温度が低く廃棄されていた熱を有効利用するため、バイナリー発電設備を新たに設置し、工場内のエネルギー利用効率を向上する。
また、ごみ焼却熱を蓄熱槽を用いて約30km圏内の需要家に輸送供給することで、ごみ焼却熱の利用率向上を図る。従来、配管による近距離の熱供給が一般的だが、今回のプロジェクトでは、熱輸送車による熱供給の可能性の検証に加え、複数の需要家への効率的な輸送方法についても検討する。
さらに、同工場を中心に需要家を含めた近隣コミュニティ内の熱利用を最適化するエネルギーマネジメントシステムを導入し、現状と比べて25%以上のエネルギー利用効率の向上を目指す。
実証期間は2011年から3年間の予定。