【フォード エクスプローラー 試乗】乗用車系プラットホームで快適な走り…松下宏

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フォード エクスプローラー
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フルモデルチェンジを受けた新しい『エクスプローラー』はプラットホームを変更するなど、大幅な改良を受けて登場した。これまでのトラック系から乗用車系のプラットホームを採用することで、走りのフィールが格段に向上したのは言うまでもない。

静粛性が向上し乗り心地が良くなるなど、快適性が高まったのが大きなポイントだが、それだけでなくエンジンが変更されて吹き上がりとパワーフィールが良くなり、トランスミッションがスムーズな変速を示し、4WDシステムと最新装備が優れた走破性を発揮するなど、これまでのエクスプローラーとは全く違うクルマになった。

エンジンはV型6気筒の3.5リットルにダウンサイジングしながら動力性能は従来のV型8気筒4.0リットル並み。燃費は20%以上も改善されている。アメリカンSUVであっても資源環境を忘れることはできないのだ。セレクトシフト式の電子制御6速ATは操作性はともかくマニュアル操作が可能だ。

大柄なボディの左ハンドル車なので、日本の道路交通環境の中で乗るにはかなり神経を使うが、そのことを除けば乗用車を運転しているような感覚で走らせることができる。

今回は伊豆のモビリティランドでオフロード走行も試したが、設定されたコースは比較的走りやすいものだった。恐らく、エクスプローラーの持つ実力の半分くらいで走破できるコースだったと思う。

そんな走りやすいコースでも、最新の4WDらしいテレインマネジメントシステムによる路面に応じた走りや、ヒルデセントコントロールによるスムーズで着実なダウンヒルなどを確認できた。

インテリア回りにはマイフォードタッチと呼ぶ新しい操作系が採用されていて、タッチパネルによってオーディオやエアコンを操作できる。残念なのは、まだ日本向けのカーナビや日本語対応が用意できていないこと。せっかくの新しい操作系も、もうひとつ物足りなさが残った。

ベースグレードのXLTで440万円(リミテッドは530万円)というのは、ジープ『グランドチェロキー』に比べるとやや高いものの、装備や仕様の違いなどもあってそれなりの競争力がある。

問題は全長が5mを超え、全幅が2mに達するボディの大きさと左ハンドル車しか設定されていないこと。そもそも右ハンドル車が作られていないのは残念な点だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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