【VW パサートヴァリアント 試乗】走りと経済性を両立…青山尚暉

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VWパサートヴァリアント
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エンジンのダウンサイズに積極的なフォルクスワーゲンは、ついに『パサート』にも1.4リットルのシングルチャージターボを搭載した。

それに7速DSG、ブルーモーションテクノロジーのアイドリングストップ、ブレーキエネルギー回生システムを組み合わせた結果、10・15モード燃費は何と軽自動車の4WDに匹敵するリッター18.4kmを達成。高速域での加速性能はさすがに穏やかだが、街中では十分に速く、またシートの掛け心地の良さ、硬めながらストローク感ある上質でフラットな乗り心地によって長時間、長距離ドライブも疲れ知らずである。

そんな新型パサートは、新型と言っても『トゥーラン』同様にビッグMC、スキンチェンジと呼んでいいもの。FMCではないが、エクステリアの前後デザインを一新。これはデザイナー交代に関係があるということらしい。

人気のヴァリアントと呼ばれるワゴン版は、このクラスでもっともスペースにゆとりある後席や、呆れるほど広く使いやすい仕立てのいい荷室が大きな特徴だ。

荷室フロア高は実測でワゴンとしては標準的な地上620mm。重い荷物の出し入れがしやすいだけでなく、大型犬などのペットが乗降しやすい高さでもある。個人的な犬の乗降テスト結果では、荷室に乗せる場合、フロア高が650mmより高くなると大型犬でも飛び乗り、飛び降りることを躊躇するようになる。ちょっと惜しいのは、開口部からフロアにかけて約50mmほどの段差がある点。ただ、フロアに乗り心地を良くするマットなどを敷けば犬の乗降性はグッとよくなるはずだ。

また、荷室フロアの仕立ての良さは惚れ惚れさせられるほどで、カーペットは高級で上質(犬を直に乗せるのはもったいない!?)。スクエアなスペースは奥行き1135mm、幅1040mmと広大で、大型犬2頭でもゆったり。後席用エアコン吹き出し口もあり、愛犬は後席、荷室のどちらでも快適に過ごすことができる。穏やかな加速性能も愛犬に優しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。オーディオ評論、ペット(犬)、海外旅行関連のウェブサイトも手がける。

《青山尚暉》

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