「放っておけ」とひき逃げを教唆、85歳の男を逮捕

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4月下旬に岡山県新庄村内の国道181号トンネル内で発生した死亡ひき逃げ事件について、岡山県警は26日、事故当時に容疑車両へ同乗していた85歳の男を道路交通法違反(ひき逃げ教唆)容疑で逮捕した。運転する63歳の次男に逃走を促したという。

岡山県警・真庭署によると、問題の事故は2011年4月28日の午後1時10分ごろ発生している。新庄村戸島付近の国道181号・四十曲トンネル(全長1863m)内を走行していた原付バイクが転倒。運転していた80歳の女性が路上に倒れているのを後続車の運転者が発見。警察に届け出た。女性は真庭市内の病院に収容されたが、頭部強打が原因で約2時間後に死亡。後の調べで新見市内に在住する80歳の女性と判明した。

路面が漏水で濡れた状態だったこともあり、当初は単独事故と判断されたが、後の調べで女性が後続車にはねられた可能性が高くなり、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。通行記録などを分析し、5月6日に63歳の男を自動車運転過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。男は26日に同罪で起訴されている。

この男を取り調べたところ、「事故当時に同乗していた父親が“放っておけばいい”と言った」などと供述。男はこれに従って女性を救護することなく、逃走していたことがわかった。

警察では父親が事故に気づきながら、逃走を促したことで救護タイミングを逸したと判断。85歳の男をひき逃げ教唆容疑で逮捕した。調べに対しては「行くかのお、とは言ったが、放っておけとは言っていない」などと供述しているようだ。

《石田真一》

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