フィアットは、米国政府からクライスラーの株式6%分を追加取得し、出資比率を52%に引き上げると発表した。
フィアットはクライスラーの株式取得の際、米国政府と公的資金の全額返済を条件に、クライスラーの株式の追加取得できるオプション契約を結んでいた。
クライスラーはフィアット主導によるリストラ効果と米国経済が回復、業績が順調に推移して5月24日に米国政府とカナダ政府からの公的資金76億ドルを完済した。このため、米国政府にクライスラー株式の6%分の追加取得する意向を表明した。
取得価格は政府と今後、交渉する。公的資金の完済は計画を6年前倒しで達成、フィアットによるクライスラーの子会社化も予定よりも大幅に早まった。
一方、フィアットは今年中に、労働組合などからクライスラーへの株式を取得、出資比率を米国政府から取得する分も含めて57%にまで引き上げる意向だ。