トヨタが11日に行った通期決算会見で、小澤哲副社長は「1ドル85円でも黒字化できるよう、経営体質の強化を継続する」と述べた。
トヨタは11年3月期の単独決算で、4809億円の営業損失を計上した。前期は3280億円の損失だったため、営業損失は約1500億円拡大した。
小澤副社長は「1ドル93円の予想が86円に、1ユーロ131円の予想が113円と、予想を超える円高の進行が営業損失拡大の要因となっている」とした。トヨタは為替の影響のみで、単体で約3300億円の営業損失を計上した。
このため、これまで継続している改善活動を一層加速し、1ドル85円でも黒字化できる経営体質を構築する。
1ドル85円で黒字化できる経営体質の構築は「今期中にめどをつける」(同)予定。ただ「現状では85円を超える円高で推移しており、CFOの立場としては、どの状況まで日本で生産を続けるのかということも考えざるを得ない」(同)とした。