トヨタ自動車の豊田章男社長は11日の決算発表の席上、国内外の生産回復ペースが4月22日に公表した想定より早まるとの見通しを明らかした。
トヨタの国内外工場は現在、5割程度の操業度にとどまっているが、豊田社長は「車種や生産ラインにばらつきはあるものの、6月からは7割程度まで回復する」と述べた。
豊田社長は4月22日の段階で、こうした生産の回復は国内工場で7月、海外工場で8月ごろとしていたが、いずれも6月に前倒しされる見込みとなった。相当数の工場が2直稼動に復帰できるという。
供給が困難になっている部品が減少しているためで、これらの部品は4月時点で150品目とされていた。しかし、現時点では「30品目に絞られてきた」(同)という。
一方で、豊田社長は全車種、全ラインでの完全な生産正常化については、依然として「11月から12月になる」との見通しを変えなかった。