矢野経済研究所は、電子機器などに非接触で電力伝送を行う技術「ワイヤレス給電」の市場調査を実施し、その結果をまとめた。
調査は2011年1〜3月にかけてワイヤレス給電メーカーの国内12社、海外の2社から調査した。
それによると、電動バス、電気自動車(EV)向けのワイヤレス給電市場について、09〜12年は電動バスの実証実験と特定エリアで本格運用がスタートし、年10台以下の出荷で推移したと推計する。2015年は運用エリアの増加により出荷数量が35台に拡大すると予測する。
EV向けは接触式給電システムが先行しており、非接触給電の適用は、法的整備、標準化に期間を要すると見られ、市場の立ち上がりは2015年以降と予測する。
また、スマートフォン、携帯電話を始めとするモバイル通信端末、iPadなどのタブレット端末向けは、Qi規格準拠の製品が国内で発売開始となる2011年に市場が立ち上がる見込み。2011年は47万台、2012年は前年比70.2%増の80万台と予測する。