東日本大震災の被災地であり、福島第一原子力発電所の事故に関連した避難指示地域(20km圏内)にも該当している福島県南相馬市内に在住の方に話をお聞きした。現在は仙台市内に避難している。
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自分は南相馬市内に住んでいます。南相馬では現在も約1000人が行方不明になっておりますが、福島第一原発から20km圏内にある避難指示地域と、30km圏内の自主避難要請地域に該当しており、不明者の捜索が事実上不可能な状態です。
海沿いの地域は津波で壊滅状態ですが、海岸から離れた内陸部でも瓦礫の山が目立ちます。初期の頃は行方不明者の捜索も行われましたが、原発事故以後はそれもできません。
圏内には「誰も立ち入れない」ということになっていますが、国道6号では警察の検問もあるものの、「自己責任」で入ることは可能です。山を通るような裏道はノーチェックなので、ここを使って出入りしている人も多い。
自分も飼っていたペットの様子を見に行っていますが、週末には車列が形成されるほどのクルマが入っていました。政府発表では「もぬけの殻」となったはずの街に人が大勢います。みんな心配なのです。