【BMW 650iカブリオレ 海外試乗】強烈な加速にも洗練を感じる…萩原秀輝

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650iカブリオレ
  • 650iカブリオレ
  • 650iカブリオレと萩原秀輝氏
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BMWの次期型『6シリーズ』は、クーペに先行してカブリオレから市場に投入される。その時期は2011年3月以降となり、北半球ではフルオープンで走る爽快感が満喫できる季節と重なるからだ。それに先立ち、季節が逆転する南半球の南アフリカで国際試乗会が開催された。舞台となったケープタウン近郊の気温は30度に達していたが空気は乾いているので快適だ。

もちろん、ソフトトップを開け放つ。その間はわずか19秒で済み、40km/h以下であれば走行中でも作動(閉じる場合は24秒で)可能だ。サイドウインドウと気流を整える効果があるリアウインドウを上げておけば、中速域までなら室内に乱れた風が巻き込むことはない。

次期型6シリーズは現行型よりも走りの洗練度が向上し、サスペンションがしなやかに動きながらもボディのムダな動きをシッカリと抑える。操縦性は適度な刺激を帯び、同時に安定性の高さがクルマに対する信頼感を生み出す。ただ、路面が荒れているとタイヤの接地感の硬さが気になることはある。とはいうものの、乗り心地を損なうほどではない。

また、現行型はアクセルを踏み込むと迫力あるエンジン音を響かせたが、次期型はそうした演出は控えめになっている。フル加速をすると、4.4リットルのV型8気筒エンジンは小気味よいビートを刻みながら高回転域までスムーズに吹き上がる。最高出力は407psと強烈だが加速に荒々しさを感じさせないのは、次期型6シリーズがあらゆる意味で洗練度に磨きをかけてきたからだ。

なお、次期型6シリーズ・カブリオレは注文の受付を開始し、4月には日本市場にも投入されるはずだ。今回試乗した650iに加え3リットルの直列6気筒エンジンを積む640iも用意。年内には、クーペも追加される予定だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

萩原秀輝|日本自動車ジャーナリスト協会理事 2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
在学中よりレポーターとして活動。ツーリングカーレース優勝や入賞経験を生かし「クルマの走り」について深い洞察力を持つ。また、日本に初めて実践型安全運転教育を導入した輸入車系のスクールでインストラクターに従事し、開校時の1989年から現在に至るまでの受講者の累計が10000人を越えた。

《萩原秀輝》

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