【新聞ウォッチ】中国の新車販売「ケタ違い」、2000万台突破も

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年12月10日付

●法人税ゼロ、タイ工場、関税も免除、日産に続き三菱も(読売・3面)

●JVC、パナソニックから離脱、「独立」のカギ、新事業育成(読売・10面)

●国交省「高速2000円案」提示、政府・与党年内の集約目指す(読売・10面)

●「京都」延長産業界反対、COP16、9団体が緊急提言(読売・11面)

●中国新車販売1800万台、2010年予測、米ピーク時突破か(朝日・11面)

●三洋電機子会社400人が早期退職、半導体事業売却で(朝日・11面)

●環境税導入でもたった1%減、温室ガス(毎日・5面)

●エコ:EV普及へ補助金充実を(毎日・5面)

●羽田に初の格安定期便エアアジアX乗り入れ(東京・8面)

●自動車勃興・トヨタのインド戦略、営業強化、安売りより顧客の信頼(東京・8面)

●中部電トラブル、東芝など操業停止、電圧低下0.07秒、先端工場狂わす(日経・3面)

●世界戦略車「IMV」トヨタ、生産能力増強、タイとアルゼンチン、255億円投資(日経・9面)

●エコプロダクツ2010、志賀・日産COO講演、環境技術「選択」が重要に(日経・11面)

●中古車販売のケーユー、町田の屋内展示場拡大(日経・39面)

●新型車両お披露目、秋田新幹線用、13年春デビュー(日経・43面)

ひとくちコメント

「ケタ違い」という表現がぴったり当てはまる数字である。中国自動車工業協会が発表した1~11月の中国の累計新車販売台数は前年同期比34.1%増の1639万5400台。12月もこのペースで増えれば、2010年全体では1800万台前後に達し、2000年に記録した米国のピーク時の1740万台を上回る史上最多となる公算が大きいという。

きょうの各紙が「中国、新車販売史上最多へ」(東京)などと、大きく伝えているが、過去の記録を持つ米国の1~11月の新車販売台数は約1044万台で、年間でも1100万台前後にとどまる見通しだ。米国に日本の台数(約470万台)を加えても中国の1800万台には遠く及ばないことになる。

11月の販売台数をメーカー別に見ると、米フォード・モーターが前年同月比39%増、日産自動車が30%増と大幅に伸ばしたほか、前月にマイナスだったトヨタ自動車も17%増に回復。米ゼネラル・モーターズ(GM)は11%増、ホンダは5%増にとどまっており、内外メーカー間でも格差が生じている。

上海万博も終わってバブルの崩壊もささやかれる中国だけに、1年先のことを予測するのも厳しいが、日経によると「マイカーブームが北京、上海、広州などの沿海部から内陸部の中小都市まで拡大しており、中間層の自動車購入意欲は旺盛で、11年は2000万台を突破するとの見方が多い」と指摘する。インド市場に中国市場と、世界の自動車メーカー各社の販売競争が一段と激化しそうだ。

《福田俊之》

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