住友金属、脱リン炉が竣工…製鋼プロセス革新が完了

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脱りん炉
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住友金属小倉は、製鋼プロセスを革新するための設備「脱リン炉」が竣工し、稼働を開始した。これで住友金属小倉の製鋼プロセス革新投資は全て完成したことになる。

今回の投資は住友金属工業の和歌山製鉄所に導入、その効果を実証したSRP(シンプル・リファイニング・プロセス)を住友金属小倉にも適用するもの。

住友金属小倉では、SRPの導入に加えて、高清浄鋼(介在物の非常に少ない鋼)と高機能鋼(介在物をコントロールして機能を持たせた鋼)の製造プロセスを完全分離して品質も改善した。

SRPは、溶銑に含まれるリンの除去と炭素の除去を、それぞれ別々の炉で行う。脱リンと脱炭それぞれの最適な条件で精錬することで、リン不純物80ppm以下、吹錬時間9分、スラグ・CO2発生量の大幅減を同時に実現する。

この技術は、住友金属・和歌山製鉄所で実用化され、その後、業界標準となった革新的製鋼技術。

今回の脱リン炉には、一層のリンの低濃度化と高級鋼の生産量の拡大に対応し、脱リン剤を細かい粉体にして溶鋼表面に吹き付けるという住友金属が新たに開発したプロセス「SRP-Z」も導入している

《レスポンス編集部》

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