フィアットは13日、欧州向けの『アバルト・プントエヴォ』にチューニングキット、「esse esse」(エッセエッセ)を設定すると発表した。
エッセエッセとは、「スーパー・スポーツ」の頭文字、SSをイタリア語で示したもの。これは、かつてのフィアット車に用意された伝統の称号だ。
1958年、アバルト社はフィアット車の性能を手軽に引き上げることを目的に、エッセエッセキットを開発。このキットを装着したフィアット車は、さまざまなモータースポーツで活躍し、その存在は一躍有名になった。
アバルトは2008年7月、『グランデプント』にエッセエッセキットを復活。しかし、グランデプントが大幅改良を受け、『プントエヴォ』に進化したことから、今年のパリモーターショーでは、アバルト・プントエヴォ用のエッセエッセを初公開することになった。
ハイライトは、エンジンチューン。1.4リットル直列4気筒ターボには、専用コンピューター&エグゾースト、エアフィルターなどが装備された。これにより、最大出力180ps、最大トルク27.5kgmを獲得。ノーマル比で、15ps、2kgmのパワーアップを果たした計算だ。
パワーアップの成果は、動力性能に反映。0-100km/h加速は0.4秒短縮して7.5秒、最高速は216km/hに到達する。
もちろん、パワーアップに対応して、サスペンションやブレーキを強化。18インチタイヤ&アルミホイール、専用レザーバケットシートの「アバルトコルセbyサベルト」などを採用している。
アバルト・プントエヴォのエッセエッセは、30日に開幕するパリモーターショーで披露。『アバルト500C』のエッセエッセとともに、アバルトブースの主役を飾ることになる。