帝国データバンクが発表した5月の倒産件数は、前年同月比16.8%減の879件にとどまった。9か月連続のマイナスで、900件を割り込んだのは2年4か月ぶり。
前年と比べると建設業が大幅に減少した。公共工事の前倒し実施による下支え効果が寄与した模様。製造業は中国などの新興市場向け輸出に支えられ、鉄鋼・金属製造などの倒産件数が半減にとどまった。地域別では東北、九州などが大幅に減少した。
負債総額は同40.5%減の3044億8100万円となり、4か月連続でマイナスとなった。負債100億円以上の大型倒産は4件にとどまった。
倒産の主因別では「不況型倒産」が750件で構成比は85.3%を占めた。前月比では5.3ポイントアップし、2009年11月の84.6%を上回って現行の集計基準となってから過去最高となった。