出光興産は、独自の共重合技術を活用して「耐衝撃性・耐久性」に優れる高機能ポリカーボネート樹脂の開発に成功した。
今後、「タフロン・ネオ」の商品名で展開する予定。同社の千葉工場で生産、2012年度に30億円の売上を目指す。
タフロン・ネオは、ポリカーボネート樹脂にポリジメチルシロキサン(PDMS)を化学結合させることで完成した高機能ポリカーボネート樹脂。ポリカーボネート樹脂の「透明性」「耐熱性」「寸法精度」などの特性を保持しながらマイナス30度以下の低温空間でも常温時の50%以上の衝撃強度を維持するなどの強靭性を兼ね備える。
これまで強度不足のため使用できなかった最新の薄型携帯電話の筐体・ボタン・内部パーツなどの薄肉部品への採用がすでに始まっているほか、今後は自動車用部品にも採用が拡がる可能性がある。