住友金属グループの技術に文部科学大臣表彰・科学技術賞

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住友金属工業と住友金属直江津は、「疲労寿命延長機能を有する微細複合組織鋼板の開発」(住友金属)、「高疲労強度ガスケット用ステンレス鋼板の開発」(住友金属、住金直江津)が2010年度文部科学大臣表彰・科学技術賞・開発部門を受賞したと発表した。

文部科学大臣表彰・科学技術賞は、「科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者」の功績を称する賞。今回受賞した開発部門は、実用化されており、画期的な研究開発を行った技術に贈られる賞。

同社グループは3年連続の受賞となる。

●疲労寿命延長機能を有する微細複合組織鋼板の開発

住友金属は、鋼板を接合する溶接部での疲労亀裂の発生を防ぐ機能を有する「FCA-W鋼」を開発、実用化した。厳密な成分調整によって、鋼板本体だけでなく、鋼板同士をつなぐ溶接部でも疲労亀裂が発生するのを防ぐ。その結果、従来材よりも船舶の重量を軽くすることや、加工の手間を省略することができる。

●高疲労強度ガスケット用ステンレス鋼板の開発

住金直江津および住友金属は、本田技術研究所と共同で、従来材より疲労強度を上げエンジンの振動による疲労に耐えるガスケット用素材として、ステンレス「NAR-301L HS 1鋼」を開発、実用化した。この材料を使えば、ガスケットに許容する振動を大きく取れるので、エンジンブロックの薄肉化、軽量化が可能になる。

《レスポンス編集部》

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