鹿児島市は9日、軌道敷の芝生を維持、管理するための「芝刈り電車」が完成し、5月頃デビュー予定であると発表した。鹿児島市ではヒートアイランドや都市景観への対策として、全国では初となる軌道敷の芝生化を実施している。
今回デビューする芝刈り電車は、廃電車の台車に草刈り用の刃や油圧ポンプ、吸引・改修装置、証明などを搭載したもの。旧式の路面電車に6tのタンク、散水用ノズルをとりつけた散水車に牽引され、走行しながら芝生を刈る。
鹿児島市の路面電車は、公営としては日本で最長の13.1kmで、うち中心市街地の約4kmをすでに芝生化している。軌道敷の芝生化により、景観への寄与だけでなく、真夏の晴天時の路面温度をアスファルトに比べ18度低くするほか、騒音の低減、電車の乗り心地の向上などの効果があるという。
同市では2012年度までに、道路と併用した全ての区間を芝生化する計画だ、としている。