車を強奪、追突事故を起こし、さらにパトカーも奪う

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5日午前、栃木県宇都宮市内の市道で追突事故を起こした男が、現場で負傷者救助のために停車したパトカーを盗んで逃走する事件が起きた。警察はこの男を窃盗の現行犯で逮捕したが、意味不明な言動を繰り返しているという。

栃木県警・宇都宮東署によると、事件が起きたのは5日の午前11時35分ごろ。これより約10分前の午前11時25分ごろ、宇都宮市上田原町(N36.38.25.3/E139.54.26.5)付近の市道を走行していた69歳男性の運転する乗用車の前に男が立ち塞がり、男性に対して「クルマから下りろ」と脅迫。男はクルマを奪って逃走した。

クルマは約300m離れた宇都宮市逆面町(N36.39.6.2/E139.54.18.6)付近の県道で信号待ちをしていた乗用車に追突。追突された乗用車は対向車線側へ押し出され、対向してきた乗用車と正面衝突。サンドイッチ状態となって大破している。

この事故で被追突車の助手席に同乗していた66歳の男性が全身強打で死亡。運転していた同市内に在住する64歳の女性も骨折などの重傷。対向車を運転していた塩谷町内に在住する51歳の女性も打撲などの軽傷を負った。

事故直後、パトロール中の同署員が偶然にも通りかかり、パトカーを路肩に止めて救護活動を開始したが、追突車を運転していた男はこのパトカーを奪ってさらに逃走を開始した。

一斉手配を行った結果、盗まれたパトカーを発見。パトカーは約7kmに渡って逃走を続けたが、最終的には電柱に衝突して立ち往生。警察は運転していた茨城県古河市内に在住する35歳の男を窃盗の現行犯で逮捕している。

男は3日夜に自宅から失踪し、家族が捜索願を出していた。調べに対しては意味不明の言動を繰り返しており、警察では強盗やひき逃げ容疑でも調べを進めているが、その一方で刑事責任能力の有無についても早急に判断する方針だ。

《石田真一》

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