【CES 10】2010年は“3D元年”となるか

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3D関連製品プレスカンファレンス
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7日の開催を前に開かれたCESでの各社プレスカンファレンス。その主役はまぎれもなく「3D」だ。

6日は全部で13件が開催されたが、その大半が何らかの形で3D関連製品を発表していたのだ。主催するメーカー側の意気込みも凄かったが、会場へ訪れたプレスの人数もどこもかしもあふれんばかり。一部には入りきれずに入場を断られたカンファレンスもあったほどだ。

その意味で今回のCESは、さながら「3D技術見本市」といった印象を持ったのはボクだけではないだろう。まず東芝は、米国市場向けの“CELL TV”「ZX900シリーズ」を発表。ここで驚いたのは、既存の2D映像コンテンツを3Dに変換する技術の導入を決めていたことだ。

3Dはコンテンツの充実が何よりも重要だが、この技術の確立によってより多くのコンテンツを3Dで楽しめるようになるのだ。また、米国では3D放送の整備も進んでいく予定になっている。パナソニックはディレクTVと提携し、ソニーは米国に3D専門の放送局を設立し、スポーツチャンネルのESPNとスポンサー契約を締結。ハード、ソフトの両面で、3Dは驚くほど速いスピードで進んでいることを印象づけた。

では、この3Dは果たして普及は進むのだろうか。メーカーがこれほどまでに3D普及を急いでいるのは予想を超えるスピードで進む薄型TVの低価格化だ。その影響は各社の収益を圧迫する要因にもなっており、TVの価格を引き上げるためにも3D化はなんとしても成功させたいのだ。

ただ、3Dを楽しむにはある程度の画面サイズは欠かせなく、個人的には最低でも50インチクラスは必要だと思っている。小さな画面で3Dを見ても箱庭の中で映像が3D化するだけで、リアル感に乏しい。とくに日本の家屋でこれを普及させるのはちょっと難しいのではないか。

とはいえ、大画面で見る3D映像は今までにない臨場感をもたらすのは疑いのない事実。昨年暮れに公開された映画「アバター」は3D映画として傑作との評価も得ており、今後はこうしたコンテンツの認知も広めていきたいところ。過去にも3Dは一時的に流行ったが、結局“キワモノ”の領域から踏み出せずに終わってしまった。今年こそ“3D元年”と言える年になるか。年末への動きから目が離せそうもない。

《会田肇》

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