【D1 最終戦】決勝…今村が大逆転、2度目の王座

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ

2009年のD1グランプリ第7戦および最終第8戦が、10・11日に2日連続で富士スピードウェイにおいて開催され、今年のチャンピオンが決定。「Team BOSS with POTENZA S15」をドライブする03年王者の今村陽一が、D1史上初の2度目の戴冠となった。

土曜日の第7戦が終了した時点で、ランキングトップは122点の手塚強(GOODYEAR Racing B324R)。2位が114点の今村、3位が106点の野村謙(DUNLOP/Norton 360 ER34)、4位に97点の日比野哲也(フォーテクノス エスペリア ダンロップ AE86)で、この4名のみが王座獲得の資格を有した状態で最終戦となった。

最終戦の予選のルールは少々特殊で、第7戦の単走1回戦の得点が最終戦の予選の得点になり、第7戦の予選で敗退した選手は最終戦でも予選を行なうというもの。そして第7戦の単走1回戦進出者の内で得点が低く、最終戦の予選通過ラインに達しなかった選手は、ラスト・チャンス・クォリファイ(LOC)という出走チャンスが与えられるというものだ。第7戦がウェットコンディションで、雨を不得意とする今村は実は第7戦単走1回戦で得点が低く、最終戦ではLOCに回ることに。しかし、ドライだったので無事通過となった。

しかし今度は単走1回戦で、手塚と野村に波乱が襲いかかる。野村は走りがイマイチで、まさかの追走トーナメント進出失敗。王座争いから脱落した。昨年も天王山の勝負でプレッシャーに負けてしまい、王座を取り逃した野村だったが、今年もプレッシャーに負けてしまったのかもしれない。

そして、8点差のトップで安泰のはずだった手塚も、まさかの単走1回戦敗退。手塚もプレッシャーに弱い一面のある選手ではあるが、今年はそれを乗り越えての王座戴冠が見えていただけに、厳しい結果となった。ただし、手塚は今村と日比野の結果次第という状況となる。

その今村、手塚の1回戦敗退により、逆転の王座リーチ。追走トーナメントのベスト16(1回戦)で勝てばその瞬間に王座獲得だ。一方の日比野はかなり厳しく、今村がベスト16で敗退の上に自身は優勝というのが条件。

日比野からの勝負で、対戦相手は第7戦に優勝して勢いを突如取り戻した07年王者の川畑真人だ。長い低迷期間を脱出したのか、川畑は日比野を粉砕し、日比野の王座獲得の野望を打ち砕く。

そして今村は、昨年の最終戦の王座争い1、2位の直接対決で自分を打ち負かして08年王者となった斉藤太吾との勝負。因縁めいた対決は、今年は今村に軍配。その瞬間、09年王座が決定、今村はD1の歴史で初めて2回目の王座を獲得した選手となった。

なお、最終戦の勝者は川畑。富士で2連勝を達成、一挙に50点も獲得して年間ランキングも下位から6位までジャンプアップしている。

《デイビー日高》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集