ネオプラン社製バス火災続発、タービンシャフトが原因か

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20日未明、静岡県牧之原市内の東名高速道路上り線を走行中の大型観光バスから突然出火。車体後部が半焼する事故が起きた。乗客乗員59人にケガはなかった。このバスは今年3月にも同市内で炎上事故を起こしたドイツ・ネオプラン社製のものだった。

静岡県警・高速隊によると、事故が起きたのは20日の午前3時5分ごろ。牧之原市東萩間(N34.45/E138.9)付近の東名高速道路上り線を大型観光バスが走行していたところ、車体後部から炎が上がっていることを運転手が確認。路肩に停車した。

バスには乗客57人と乗員2人が乗っていたが、全員が車外へ避難。通報を受けた地元消防が消火を行ったが、バスは車体後部を中心に半焼した。負傷者は出なかった。

このバスはウィラートラベルが主催し、大阪−東京ディズニーランド間で運行している高速ツアーバス。運行自体は大阪府大阪市にあるローレル観光が行っていた。事故を起こした車両はドイツ・ネオプラン社製の『スカイライナー』2003年式で、今年3月に現場近くの牧之原サービスエリアで同様の車両火災を起こした『メガライナー』のベースモデル。エンジンも同形式のものを搭載している。ローレル観光は、グループ会社にネオプラン社製バスの輸入代理店(日本ネオプラン)があり、同社製バスの扱いを熟知してたという。

同社では「ターボチャージャーのタービンシャフトが破損した可能性が高い」と判断。事故を起こした同車種のタービンシャフトを交換するとともに、同車種を運行する他社にも注意を喚起。交換を順次実施していく方針を示している。

また、24日には国土交通省が、日本バス協会と高速ツアーバス連絡協議会に対し、ネオプラン社製バスまたは、火災があった車両と同じメルセデスベンツ社製のエンジンを備えたバスについて、緊急に点検整備を行うよう文書で要請している。

《石田真一》

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