欧州新車販売、3か月連続で前年実績超え…8月実績

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欧州新車販売、3か月連続で前年実績超え…8月実績
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ACEA(欧州自動車工業会)は15日、8月の欧州全域(EU+EFTA全28か国)の新車販売結果を公表した。総販売台数は82万9083台で、前年同月比は3%増と、3か月連続で前年実績をクリア。欧州主要国で導入しているスクラップインセンティブが、需要を喚起した形だ。

欧州5大市場では、ドイツが絶好調。8月は27万5219台を販売し、前年同月比は28.4%増と8か月連続のプラスとなった。9年以上保有している古い車を一定の基準を満たした低公害車に代替する際に、最大2500ユーロ(約33万円)を補助するスクラップインセンティブの効果だ。1 - 8月累計でも26.8%増の267万4600台と、ドイツが欧州新車販売を牽引している。

5大市場のドイツ以外の国、フランス、イタリア、英国、スペインも同様の補助金制度を順次導入。フランスは前年同月比7%増の11万0542台、イタリアは8.5%増の8万4560台と、3か月連続増。英国は6%増の6万7006台と2か月連続で増加。スペインはプラスマイナスゼロの5万8510台と、久しぶりに活気を見せつつある。

主要9社の販売実績は、1位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同月比8.4%増の17万9751台と4か月連続のプラス。VWブランドが16.7%増の10万0986台、シュコダブランドが16.4%増の2万3734台、セアトブランドが7.5%増の1万9051台と好調。しかし、アウディブランドは12.2%減の3万5923台にとどまった。

2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比16.6%増の9万9395台と3か月連続増。その内訳は、プジョーが20.5%増の5万3227台、シトロエンが12.4%増の4万6168台と、両ブランドともに調子がいい。

3位へ浮上したルノーグループ(ダチアを含む)は、前年同月比14.7%増の6万8168台。ルノーブランドは0.4%増だが、ダチアブランドは119.9%増の1万5582台と、驚異的な伸びが持続している。

4位のフォードグループ(ボルボを含む)は、前年同月比3.3%増の6万6820台と3か月連続増。5位のGMグループ(オペル、シボレー、サーブを含む)は、4.3%増の6万6002台と、2か月連続でプラスを維持した。シボレーブランドが15.4%増の1万0088台と牽引する。

6位のフィアットグループ(ランチアやアルファロメオを含む)は、5万7495台を販売。前年同月比は11.1%増と5か月連続のプラスだ。ブランド別では、フィアットが11.7%増の4万5997台、ランチアが15.7%増の5626台と、伸び率が高い。

7位に浮上したトヨタグループ(レクサスを含む)は、前年同月比8.8%増の4万1399台と、久しぶりにプラスに転じた。レクサスブランドは31.3%減と不振だが、トヨタブランドは10.2%増の4万0538台と売れている。

8位のBMWグループ(MINIを含む)は、前年同月比5.1%減の3万9491台。9位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は、25%減の3万4060台。ドイツの両雄は、どちらも完全回復にはまだ遠い。

韓国メーカーでは、ヒュンダイが2万0254台を販売し、前年同月比は48.4%増と7か月連続のプラス。キアも10.3%増の1万2865台で4か月連続のプラスと、韓国2社は好調が持続している。

また日本メーカーでは、日産が前年同月比51.1%増の2万2849台、スズキが30.1%増の1万5747台、ホンダが10.4%増の1万1855台と好調。しかし、マツダは10.3%減の1万2008台、三菱が2.2%減の4936台と明暗を分けた。

欧州新車市場はスクラップインセンティブの効果で、ほとんどの自動車メーカーがセールスを回復させた。しかし、ドイツ政府は9月2日、予算枠を使い切ったことを理由にスクラップインセンティブ制度の終了を宣言。今後の新車販売に与える影響が懸念される。

《森脇稔》

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