取り調べ中に容態急変、死亡---事故の傷を見抜けず

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12日未明、岐阜県瑞浪市内の市道を走行中の乗用車が路外に逸脱。道路脇の石垣に衝突する事故が起きた。運転していた男は酒酔い運転容疑で逮捕されたが、取り調べ中に容態を急変させ、事故から約10時間後に収容先の病院で死亡している。

岐阜県警・多治見署によると、警察が事故発生を認知したのは12日の午前3時45分ごろ。瑞浪市穂並3丁目(N35.21/E137.14)付近の市道を通り掛った新聞配達員の男性から「クルマが石垣に突っ込んでいる」との通報が寄せられた。

現場に急行した同署員が中破したクルマを確認。運転していた恵那市内に在住する47歳の男からは高濃度のアルコール分を検出。クルマの破損状況から負傷している可能性が高かったため、救急車が手配されたが、男は救急隊員に対して「問題ない」と申告。救急救命士による触診でも痛みを訴えることがなかった。このため警察は「負傷なし」と判断。男に任意同行を求め、午前5時45分に道路交通法違反(酒酔い運転)の容疑で緊急逮捕した。

取り調べの際に男は「事故を起こしたのは午前2時ごろ」と供述したが、聴取開始から約10分後に容態を急変。意識を失って倒れた。男は再度手配された救急車で病院に収容されたが、午後0時20分頃に出血性ショックが原因で死亡。後に肝臓裂傷の症状があったことが確認されている。

警察では「痛みを訴えておらず、受傷を見抜けなかった」、「捜査自体に問題はない」としている。

《石田真一》

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