8人負傷の歩道乗り上げ事故、事前予測困難として不起訴に

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今年6月、京都府京都市下京区内の市道を走行中の乗用車が路外に逸脱。歩道に乗り上げ、歩行者8人が重軽傷を負った事故について、京都地検は9日までにクルマを運転していた64歳の男性を不起訴とした。事前予測不能な意識障害の症状が確認されたという。

問題の事故は、今年6月21日午前に発生した。京都市下京区童侍者町(N34.59/E135.45)付近の市道を走行していた乗用車が道路左側の歩道に乗り上げ、30km/h程度の速度で約50mに渡って暴走。歩道にいた歩行者を次々にはねた。

この事故で子供2人を含む8人が骨折や打撲の重軽傷。警察はクルマを運転していた64歳の男性を自動車運転過失傷害容疑で逮捕したが、調べに対して男性は「事故の記憶がまったく無い」と主張。自分がクルマを運転していたことすら理解していなかった。

男性には高血圧症状の既往歴があり、検察は男性が疾病原因で意識を失った可能性が高いとして医療関係者から意見を求めていた。

この結果、男性の脳に意識障害の痕跡を発見。男性は事故以前に意識障害を起こしたことはなく、「事故当時に発生した症状を事前に予測することは困難だった」と最終的に判断されたため、検察では男性を不起訴とすることを決めたという。

《石田真一》

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