フォード、カナダ政府とタイアップ…最大28万円のインセンティブ

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フォードモーターは3日、カナダ政府と共同で、1995年以前の旧車(メーカー不問)から最新フォード車に代替した顧客に、最大3300ドル(約28万4000円)を支給するスクラップインセンティブを開始した。

カナダ政府の関連団体、「クリーンエアファンデーション」は今年2月、カナダ国内で旧型車(メーカー不問)から一定の環境基準を満たした新車に乗り換えた顧客に、300ドル(約2万6000円)を交付する「リタイアユアライド」制度を導入。今回のフォードのインセンティブは、この300ドルに追加する形で、クリーンエアファンデーションから最大3000ドル(約25万8000円)の補助金が受けられるものだ。

このスクラップインセンティブは、1995年式以前の旧型車(メーカー不問)に乗る顧客が対象。政府の環境基準を満たしたフォードの乗用車&小型トラックに代替した場合は1000ドル(約8万6000円)、フォードのクロスオーバー&SUVに代替した場合は2000ドル(約17万2000円)、フォードの大型トラックまたはリンカーンブランドに代替した場合は3000ドル(約25万8000円)を追加支給する。

フォードの試算によると、1995年式のミッドサイズセダンから、フォード『フュージョン』の2.5リットル車に代替した場合、年間ガソリン代は370ドル(約3万2000円)節約可能。1995年式のSUVからフォード『エスケープ』の2.5リットル車に乗り換えた場合、年間ガソリン代は940ドル(約8万円)も浮くという。

このインセンティブは、今年2月以降に「リタイアユアライド」を利用してフォード車を購入した約1万4000人の顧客にも、遡って適用。クリーンエアファンデーションは、「1995年モデルと2004年モデルでは、排出ガス性能に最大で19倍もの開きがある」と語り、排出ガス性能に優れる新車への代替を促進していく方針だ。

ところでこのインセンティブが、米国ビッグ3の中でフォードだけに適用されるのには理由がある。クライスラーは4月30日、連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請。その際、当面の運転資金として米国政府が35億ドル(約3200億円)、カナダ政府が20億ドル(約1990億円)を融資した。

また、GMも6月1日、チャプター11の適用を申請。米国政府はGMに対して、301億ドル(約2兆9000億円)、カナダ政府は95億ドル(約9200億円)を追加融資した。米国ビッグ3の中では、フォードだけが公的支援を受けず、健全経営を続けている。今回のカナダ政府のインセンティブは、フォードへの“ご褒美”の意味合いが強そうだ。
《森脇稔》

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