トヨタ、NUMMIからの撤退を正式発表

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トヨタ自動車は、2010年3月で、米カリフォルニア州フリーモント市にあるゼネラル・モーターズ(GM)との合弁会社ニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング(NUMMI)から撤退すると発表した。NUMMIは、GMが経営破たん後に撤退を決定、トヨタの動向が注目されていたが、生産能力の余剰感のあるトヨタも撤退を決定、NUMMIは閉鎖される見通し。

今回の決定についてトヨタの新美篤志副社長(北米担当)は「GMのNUMMI撤退が確定して以降、GM車種の生産がない中でのトヨタ単独での事業継続の成立性など、様々な観点から対応について検討してきたが、昨年来の市場低迷と、GM生産車両が抜けたことにより、中長期的にビジネスとして成立する見込みが立たず、今回の様な厳しい選択をせざるを得なくなった」とコメント。

NUMMIではトヨタ分として『カローラ』と『タコマ』を生産していたが、生産停止後、NUMMIでのカローラ生産分は、一時的に、カナダ(トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・カナダ)と日本の高岡工場、関東自動車工業へ移管する。日本への移管分は、将来、北米に生産を戻すことを検討する。

また、タコマ生産分は稼働率が悪化しているトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・テキサス)へ移管する予定。

NUMMIはトヨタが北米に進出した初の現地工場で、GMとの合弁という政治的な意味ももっていた。しかし、新生GMが撤退を決定、設備も老朽化しており、従業員もトヨタの米国工場で唯一、UAW(全米自動車労組)に加盟して扱いづらいことなどから「NUMMIの役目は終わった」と認識された模様だ。

新美副社長は「NUMMIは、日米協業の事業として画期的なビジネスモデルであり、この合弁事業を通じアメリカでのモノづくりを勉強させていただいた。トヨタにとり大変貴重な25年間であり、従業員、組合、サプライヤー、そして地域の皆様方に深く感謝申しあげたい」とコメントしている。

NUMMIの今後の清算方法などについては、トヨタ、モーターズ・リクイデイション・カンパニー(旧GM)、NUMMIの3者間で継続的に検討していく。

《レスポンス編集部》

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