自動車部品メーカーなどの倒産、3倍に急増…09年上半期 帝国データバンク

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自動車部品メーカーなどの倒産、3倍に急増…09年上半期 帝国データバンク
  • 自動車部品メーカーなどの倒産、3倍に急増…09年上半期 帝国データバンク

27日、帝国データバンクが公表した自動車関連業者の倒産動向調査によると、2009年上半期の倒産件数は前年同期比50.8%増の273件に急増。部品メーカーなど「製造業」は前年同期の3倍の93件と急増した。

2007年以降の月別推移をみると、金融危機が深刻化した2008年後半から倒産は増加基調を強め、減産の影響が最も大きかった2009年3月には月間最多の62件にまで増加した。また、中規模クラスの倒産が増加したことを受け、負債総額は上半期だけで1061億5700万円と、2008年の年間合計(1197億9800万円)に迫る急増ぶりとなった。

業種別では、中古車小売が半数を占める「卸・小売業」が131件で最多となり、2次下請け以下の業者が大半を占める「製造業」が93件で続いた。2008年秋以降の減産受け、部品メーカーなど「製造業」は前年同期(27件)の3倍と急増した。

地域別では「中部」の増加が目立ち、態様別では「破産」が9割近くを占める一方、再建型の「民事再生法」の増加も目立った。

09年4月以降、大手自動車各社は低燃費車を対象としたエコカー減税や補助金制度の効果による販売下げ止まりを受け、減産緩和の動きを見せている。しかし、減産の影響は下請けメーカーを中心に当面続く見通しであり、加えて米GM・クライスラーの経営破たんの影響や原油をはじめとする原材料価格高騰の影響なども引き続き懸念される。

報告書では、本格的な需要回復が見込めないなか、卸・小売業者も一層の薄利多売を余儀なくされることが予想され、自動車関連業者の倒産はしばらく増加基調で推移する可能性が高いとまとめている。

調査は、2009年上半期(1-6月)に倒産した自動車関連業者(負債1000万円以上)について、件数・負債総額、業種別、地域別、態様別、規模別などの集計・分析を行った。自動車関連業者は、自動車およびその他部品の製造・卸・小売・サービスなどを主業とする企業、また、それらに多く関連する企業。

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