今年5月、大阪府柏原市内の市道を歩いていた73歳の女性に対し、後方から進行してきた自転車が接触し、この女性が死亡した事故について大阪府警は12日、事故はひったくりを目的に発生したとして、自転車に乗っていた16歳の少年を強盗致死容疑で逮捕した。
大阪府警・柏原署によると、問題の事故が起きたのは今年5月7日の午後4時25分ごろ。柏原市今町2丁目付近の市道で、路肩を歩いていた73歳の女性に対し、後方から進行してきた自転車が接触した。
女性は転倒した際に頭部を強打。近くの病院に収容されたが、脳挫傷などが原因で18日に死亡した。女性に接触した自転車は現場から逃走。警察は今月に入ってから「自転車によるひき逃げ事件」として情報を公開。市民からの情報を募っていた。
ところが別の窃盗事件を起こし、少年鑑別所に収容されていた16歳の少年が「現金を奪うのに失敗した」などと供述。その内容から、失敗した現金強奪が柏原市の事故を指すものであったことが判明した。死亡した女性は郵便局から引き出した現金約40万円を所持していたが、少年はこれを狙い、自転車でのひったくりを行った。
しかし、女性が抵抗したことからバッグを奪うことが出来ず、これをつかんだまま前方に向かったことから女性が転倒したとみられる。調べに対しては「死んだことはわかっていた。運が悪かった」などと供述しているようだ。