旭硝子は、2009年末までに北九州工場で自動車ガラス事業から撤退すると発表した。日本国内における自動車ガラス需要が昨年秋以降激減したことを受け、現在、同社の自動車ガラス事業の稼働率は5割程度まで落ち込んでいる。
同社の国内における自動車ガラス事業は、愛知工場(愛知県知多郡武豊町)、相模工場(神奈川県愛甲郡愛川町)、北九州工場の3工場で生産してきたが、国内外の需要が激減したことから、生産体制を最適化し、競争力を強化するために、2009年末までに北九州工場での自動車ガラス事業を終了する。
今後は、国内の2工場に加え、アジア生産拠点の相互補完体制で、変動する需要に柔軟に対応する。
北九州工場で自動車ガラス事業に従事する従業員約170人については、他の事業所への転勤や早期優遇退職制度などを中心とした施策で対応する。また、北九州工場の自動車ガラス以外の事業については、今後も継続する。
北九州工場からの自動車ガラス事業の撤退に伴い、2009年12月期に特別損失が約50億円程度発生する見込みだが、特別損失600億円を今期の連結業績予想に既に織り込んでいるため、現時点での業績予想は修正しない。