トーヨータイヤから発売された『プロクセス』の「C1S」は、乗り心地や静粛性を追求したコンフォートタイヤではあるが、高速スタビリティの向上にも力を入れているという。
トーヨータイヤ技術本部の守屋 学さんは「プロクセスC1Sはプレミアムコンフォートタイヤですので静粛性や乗り心地を優先して開発していますが、従来品のCT01よりも高速域でのスタビリティ向上にも力を入れて開発しています」
「タイヤの外側を剛性の高いワイドなリブ構成とすることで、高速域でもふらつくことのない安定感のあるハンドリングを実現しています。ただし、これだけ大きなリブ構成にしますと乗り心地や接地性が損なわれてしまいますので、周方向のサイプとディンプルを採用することでタイヤの柔軟性と接地性を確保しています」とコメント。
事実、プロクセスC1Sを履いたクルマに試乗してみると、乗り心地と高速域のスタビリティが高い次元で両立されていることを確認できた。乗り心地はコンフォートタイヤにふさわしい柔軟性があり、タイヤが吸収して欲しい細かい凹凸を上手くいなしてくれる。従来品のCT01に比べるとダンピング性能も高まっているので、縦揺れを素早く抑えてくれるのも美点だ。
ハンドリングに関しても操舵時のレスポンスはマイルドだが、限界付近でも接地感が高く、高速道路でレーンチェンジを行った時でもクルマの挙動がスムーズに収まってくれる。トーヨータイヤはミニバン専用タイヤのトランパスシリーズで左右非対称デザインや構造を得意としているが、そのノウハウがプロクセスC1Sにも活かされているようだ。
ラグジュアリータイヤに静粛性や快適性だけではなく、運動性能も追求したいと考える人にとっては、プロクセスC1Sはまさに最適のタイヤと言えるだろう。