D1グランプリの09年シーズンの開幕戦が、3月28・29日にエビスサーキット(福島県)で開催された。優勝は、ゼッケン4(08年ランキング4位)の野村謙(ER34)。
今回は新車が何台か出場した。まず、ゼッケン8の上野高広がBMWの現行車輌「320i」を持ち込んだ。しかし、エンジンがかからずリタイアしている。エビスサーキット支配人でゼッケン7をつける06王者・熊久保信重は三菱「ランサー エボリューション X」で、開幕戦のみスポット参戦のゼッケン39吉川薫がレクサス「IS 250」で出走している。08王者・斉藤太吾はフォード「マスタングGT」での出場が予告されていたが、シーズン途中での投入を予定しており、今回は昨年と同様にトヨタ「マークII」となった。
予選は、小雪が時折ちらつく寒さの中で行われた。今年からトライアル回数が3回から2回となり、より失敗の許されない状況に。そんな中、ゼッケン16のベテラン高橋邦明(チェイサー/グッドイヤー)が迫力のある走りでトップ通過を果たした。決勝の単走1回戦もトライアルは2回となり、ギャンブル的な走りがしにくい状況。しかしゼッケン6の07王者・川畑真人(180SX/トーヨー)が、別次元の走りで唯一100点を叩き出し、トップ通過を果たした。D1への本格復帰となった織戸学は、単走1回戦で28位。追走トーナメント進出はならなかった。
追走では、ゼッケン2の03王者・今村陽一(シルビア/ブリヂストン)が昨年からの好調をキープ。ゼッケン28の高山健司(RX-7/ヨコハマ)、ゼッケン11の古口美範(180SX/ダンロップ)、そして斎藤を下して決勝に進出した。反対ブロックでは、野村がゼッケン25の前田謙(ハチロク/ブリヂストン)、ゼッケン3の末永正雄(RX-7/トーヨー)、ゼッケン5の手塚強(スカイライン/グッドイヤー)を下し、決勝進出を決めている。決勝はベテラン両名の対決となったことから、好勝負が期待されたが、1本目で今村のシルビアがまさかのエンジントラブル。あっけない幕切れで、野村の優勝となった。
第2戦は、今月25・26日の大分県オートポリス。また、今年も東京・お台場で有料のエキジビションが行われることも発表されている。5月23・24日に開催だ。